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小倉百人一首 第六十九番 能因法師

「永承四年内裏歌合に詠める」

嵐吹く 三室の山の もみぢ葉は 竜田の川の 錦なりけり

 『後拾遺集・秋下・366』

<通釈>
永承四年(1049)の内裏歌合で詠みました。

山から嵐が吹き下ろす三室の山のもみじ葉は、竜田の川の錦なのだった。

<語句>
*永承四年内裏歌合:永承四年(1049)十一月九日に後冷泉天皇の主催で盛大に行われた歌合。
宮中では六十年ぶりのもの。能因の題は「紅葉」

*嵐:山から吹き下ろす風

*三室の山:「三諸(みもろ)の山」とも言う。大和国(奈良県)生駒郡斑鳩町にある神南備山(かんなびやま)のこと。
「みもろ」とは、本来神が降臨して宿る所(神社)の意味で、他にも同名の山がある。

ここでは龍田川に近いことから神南備山であると考えられる。紅葉の名所。

*竜田の川:大和国生駒郡を流れる川。三室の山の東のふもとを流れる。古来紅葉の名所として知られる。

*錦なりけり
「錦」:数種の色糸で模様を織り出した厚地の織物。嵐に吹き散らされた三室山の紅葉が、竜田川に浮かんで流れている情景を「錦」に見立てた表現。
「なり」:断定の助動詞「なり」の連用形
「けり」:今初めて気が付いたという感動を表す。

<参考歌>
竜田川 もみぢ葉流る 神なびの 三室の山に しぐれ降るらし『古今集』(秋下・284・読人しらず)

<略歴>
*生没年:988~没年不詳
*俗名 橘永愷(たちばなのながやす)
*歌、特に歌枕に異様に執心した。
*著書『能因歌枕』

参考『原色 小倉百人一首』(文英堂)

2016.1.18. 葉つき みかん
2016.11.13 解説完了


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